■野茂英雄
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昭和四十三年八月三十一日、大阪生まれ。成城工−新日鉄堺から平成二年にドラフト一位で近鉄入団。日本で通算78勝46敗を記録し、同七(一九九五)年、ドジャースに移籍し日本人二人目の大リーガーに。メッツ、ブルワーズ、タイガースなどをへて、今季からレッドソックス。大リーグ通算70勝61敗。
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【ワシントン4日=土井達士】米大リーグ、レッドソックスの野茂英雄投手(三二)は四日夜(日本時間五日午前)、ボルティモアのオリオールパークでのオリオールズ戦に今季初先発、9回を無安打無得点で抑え、ノーヒットノーランをマークした。試合はレッドソックスが3−0で勝った。
野茂投手の無安打無得点試合は一九九六年九月十七日のロッキーズ戦に続き、二度目。ナショナル、アメリカン両リーグで達成したのはサイ・ヤング、ノーラン・ライアンらに次いで史上四人目の快挙となった。
最後の打者がレフトフライに倒れると、ナインが野茂めがけて駆けより、まるで優勝したような騒ぎだった。
野茂投手は140キロ台の速球と切れのあるフォークボール、カーブをうまく交えて、オリオールズ打線にスキを与えなかった。制球も良く、与えた四球は3。六回から七回二死まで5連続三振を奪うなど、力投を見せた。この日の投球数は110球で、奪った三振は11個だった。
この日、ボルティモア地方は電気系統の故障で停電に見舞われ、約四十分遅れでのプレーボール。
野茂投手のノーヒットノーランでボルティモアの両チームのファンは敵味方一緒になって興奮に酔いしれていた。
野茂英雄投手の話 「何も考えず、キャッチャーのサイン通り投げたのが良かった。(九回の二飛の好捕は)野手の位置を見たら捕れると思った」